映像の世紀バタフライエフェクト。
2026年春に昭和天皇の前編、後編が放送された。
終戦までの前編は見逃したが後編を録画して視聴。
バタフライエフェクト最高の作品だったと思う。
天皇制の在り方について国民的議論が始まる今、全日本人が見ておくべくと思ったレベルで良作。
終戦直後、日本国は国を上げて、天皇に責任を負わせないようにした。
東京裁判で東条英機は、天皇に責任はなく、私に責任があるという趣旨で証言し、死刑になった。
もちろん天皇にも、責任があるとの発言を許さなかった。
それが終戦を迎えた日本の選択だった。
天皇は、
戦争責任を負うことも許されず、
もちろん、逃れることも許されない。
判断能力が衰え、老体になってもなお、
国民から、そして海外から、その追求は続くにもかかわらず
最期まで、誰かを責めることも、自らで責めを負うこともできない。
後にはだしのゲンを描く中沢啓治は
瓦礫の街となった広島で、
戦後巡幸で訪れた天皇を、人々が熱狂的に歓迎する様を見て
なんで戦争を引き起こした人をありがたがるのか、と憤ったという。
1971年の欧州外遊で訪れたオランダ訪問では
激しい非難を浴び、車列に魔法瓶を投げつけられる。
象徴天皇とは何か?
戦争の罪を背負えなかった指導者として
何が正しい行動なのか。
たった1人、答えを探し求め続けながら、
その答えに辿り着けなかった姿が描かれています。
晩年の記者会見で戦争責任について問われ、言葉を選んだはずの発言が社会から非難される天皇。
そのような父親の苦悩を
間近でご覧になった平成天皇が
退位を考えられたのも宜なるかな、
分かる気がします。
天覧相撲の時に見せた屈託なき昭和天皇の笑顔に救われた気持ちになりました。