2019年8月14日水曜日

大人が使える居酒屋「深夜食堂はなれ」

スターシェフ木下威征が築いたギャマングループ。
彼が出す店はどこも繁盛している。

どの店も、メニュー開発に熱心。
料理に対する発想は柔軟だけど、
かといって安っぽい創作料理にはならない。
完成された料理としてまとめあげる力は、立派。
間違いなく、ここ10年の今の日本の飲食シーンをリードしてきた人物の一人だろう。

ギャマンの中でも、私が最も好きだった、
白金の地下1階にあったキャーヴ ドゥ ギャマン エ ハナレ。
その立地も好きだったので残念だが、日仏会館の奥、
ギャマングループが集結するビルに再編・移転。
「深夜食堂はなれ」として再スタートした。

白金時代はイタリアンと和食の両方を提供していたが、新店では和食のみ。
キッチンを囲むカウンター席が中心で、テーブル席は個室のみ。
騒ぎたい客と、シッポリ落ち着きたい客が分離される構造なのはありがたい。
ただ、個室は靴を脱いで上がるタイプなので、
そういうのを嫌うご婦人などがいると使いにくいね。

清潔感のあるオープンキッチンの中でテキパキ働く姿を見ていれば飽きない。
キッチンで印象的なのは囲炉裏があること。
せっかくなので囲炉裏を使う料理は注文した方がいい。
自分で注文した料理が出来上がる過程をライブで見られるのは、よいエンターテインメントになる。
とくに鰻の串焼きは、脂分たっぷりなのに表面はカリッとしていて、必食。
名門うなぎ料理店では味わえない新感覚の美味料理。

白金時代からの人気のメニュー「とうもろこしのムースと生雲丹」も
用意されていて、一皿目にはちょうどよいと思う。

あとは、肉豆腐が美味しかったかな。
結構メニュー構成が変わったので、何度か通って色々試してみようと思う。

接客レベルは、この単価にして十分。こちら側の色々な要求にも対応してくれる。

開店時間は19時。もう少し早ければ仕事で使うのになぁ。
とはいえ「深夜食堂」を名乗っているので、これはしょうがないかな。

あと、
せっかくいい店なんだから、いきなり東京カレンダーに登場するのはやめてほしい。
店の価値が3割下がるよ。志を高く持ってほしい。

深夜食堂はなれ ろばた焼き / 恵比寿駅
夜総合点★★★☆☆ 3.9

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