2018年8月25日土曜日

梅屋ドレス ドレスシャツの襟・袖のスレを修理

2000年代は、「イタリアンクラシコ」がトレンドだったと思う。
ドレスシャツは、その一環でナポリのハンドメイド風がもてはやされていた。

当時は高い方から、アンナマトッツォ、ルイジボレッリ、バルバという並びで売られてたりした。
(ボレッリは当時ボレリと表記されることの方が多かったような気がする)

他にも、オリアーリ、オリアン、フライ、フィナモレなんかがよく売られていたが、
ナポリの大御所としては、その三つ(アンナマトッツォ、ボレッリ、バルバ)が、
いかにもな王道ナポリシャツとして扱われていたような記憶がする。

で、バルバは、そのうちどんどん人気が高まり、
それと同時に値上げをされて、ボレッリとほとんど同じ価格帯になったような。
(私は業界人ではないので、全てなんとなくの印象ですが)

いずれにしても、アンナ・マトッツォは別格で憧れの品、という感じで、
私自身、バルバやボレッリは何着も買ったが
アンナマトッツォについては、
せいぜいセカンドラインのAMナポリしか持ってなかった。

で、そんな風に、当時の収入からすれば、
ドレスシャツに結構お金を使ってきた私。

しかし、どんなに高いドレスシャツを買ったところで、
着ているうちにダメージを受け、スレが目立ち、着なくなる。
もしくは破れますね。
シャツは、消耗品なのだ。

でも擦れるのは、いつも特定の場所。
袖口や、襟だけです。

高いお金を出したお気に入りのドレスシャツ。
長く着れば、生地も徐々に体に馴染んでくる。
特に手縫いだと、縫い口も馴染んでくるらしいですね。
私はハンドはほとんど経験ないから実感したことないですが。

そんなこんなで愛着のわいたシャツ。
スレができたからって、そんな簡単に捨てられない。

では、修理して長く着たらいいのではないか?
と思うものの、シャツの修理は技術がいるのか?高い。

袖口ならば、スレのある先っぽを見えないようにして、縫い直す。
そうすると、裄丈が短くなるが、一応治る。
でも、縫い直した糸の位置とかが気になる。。。

エリはスレが目立つ表を隠すように、裏返したこともあったが
表と外はそもそも違うものなので、どうにも違和感が発生してしまう。

しかも、費用がけっこうかかる。
うーむ、なかなか難しいな、と思っていたところ。
全く別の方法を発見。

スレが発生する袖や襟を白無地の新品に交換してしまうというもの。
たしかに、同一の生地では揃えられないから、
いっそ白無地の平織をつけて、クレリックにしてえばいいのね。
という発想である。
なるほど。
(オーダーシャツの切れ端をとっておくという手はあるかもね)

これをやっているのが、梅屋ドレスという茨城県の会社。
リンク→http://www.shirt-man.com/

2009年、予算の限られる若かりし私が、ネット検索して、
梅屋ドレスのウェブサイトにたどり着き、
ものは試しと注文してみた。

やりとりは、メール。
かなり丁寧に、血の通った応対をしてもらえる。
安心感があります。

最近改めて発注させてもらったが、
相変わらず、自動返信や依頼フォームとかはなく、
手作り感のある応対で、好感がもてます。

仕上がりはこんな感じ。


こちらはフレンチカフス仕様にしてもらった。
もともとは、青無地のシングルカフスだったものなので
大幅なイメチェンとなりました。


料金も、けっこう安い。
袖と襟両方やって1着4000円しないのよ。

着こんで、クタッとした、身体に馴染んだシャツと
より長くつきあえるようになる。

ということは、こうやって襟と袖を付け替え続ければ
半永久的に着続けられるのでは?
と思ったが、さすがにそうはいかなかった。(肘の部分が擦り切れた)
なので、交換するならば、一回だけでしょうな。

いいビジネスなので、こういうサービスは、
世の中にもっと広がったらいいと思う。

もっとも安いシャツなら修理せずに新品に買い換えると思う。
感覚的には、一着20000円以上のシャツユーザーにならば
おススメできる感じですかね。

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